両側腹腔内潜在精巣
- その他
今まで犬や猫の潜在精巣を診察し去勢をしてきましたが、今回初めて両側の腹腔内潜在精巣に遭遇し、去勢手術を実施しました。
患者さんは生後9ヶ月のチワワです。
生後5ヶ月頃の初診時に睾丸が定位置に見当たらないことを指摘しておりましたが、生後9ヶ月を経過しても本来の位置には睾丸を確認できませんでした。
麻酔をかけて力が抜けた状態で、再び鼠蹊部周辺を隈なく触診してみましたが、皮下には両側の精巣を確認することができなかったため、開腹して去勢することになりました。
「二つとも睾丸が降りてきていないので、見つけるのが大変かも・・・」と術前は心配しておりましたが、【案ずるより産むが易し!】
あっさりと二つの精巣を腹腔内で見つけて摘出しました。
少し拍子抜けしましたが、飼い主様との約束を果たすことができて安堵しました。
上下の乳歯(犬歯)を抜歯して、手術を終了しました。