M.ダックスの膀胱結石|岡山市北区の動物病院「つだか動物診療所」

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M.ダックスの膀胱結石

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「最近赤い尿が排尿の最後に出る。」という稟告で来院された13歳のメスのM.ダックスさん。

レントゲン検査とエコー検査で、膀胱内に結石があることが分かりました。

膀胱結石は3個確認でき、直径5〜6 mmで金平糖のようにギザギザした形状をしているようです。

形状から推測される結石成分はシュウ酸カルシウムですが、単一成分でない結石もあるので、詳しくは成分検査をしてみなければ分かりません。

 

ということで膀胱を切開し、術前診断通り3個の金平糖状の結石を摘出しました。

成分検査の結果は、100%のシュウ酸カルシウムということでした。

残念ながらこの結石は、療法食で溶かすことはできませんので、今後は療法食などを使って結石を作らないように生活することが大切です。

 

なぜなら結石ができる体質は、治療や食事で変えることはできないのです。

勿論結石を作りやすい尿の性質は治療や食事で変えられますが、結石を作る体質は変えられないのです。

体質というのは遺伝子が決めるので、遺伝子が変わらない限り結石ができる体質が変わることはありません。

すなわち体質は変わらないということになります。

あまり好きな表現ではありませんが、一生この病気と付き合っていかなければなりません。

 

術後は血尿が落ち着いてきており、今後は飲水しやすい飼育環境を整えてなるべく尿の濃度を薄くし、療法食による食事療法を継続することで再び結石を作らないことが肝要です。

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