内視鏡検査をしてください!|岡山市北区の動物病院「つだか動物診療所」

ブログ

カテゴリー:

内視鏡検査をしてください!

  • その他

掛かりつけの病院で飼い猫が腸閉塞と診断され、倉敷の二次診療施設を紹介された飼い主様は何故か当院を受診されました。

聞けばかかりつけ医に紹介されたのが夕方で、診療時間内に到底倉敷までは着けないだろうとご自身で判断されたとのことでした。

 

二次診療施設の予約もされていなかった様子なので、受診されていてもどうなったかわかりませんが、とにかく暗くなってから初めて当院を突然受診され、「内視鏡検査希望」とのことでした。

「えっ!今からですか?」と内心思いましたが、わざわざ遠方から受診され、危うくたらい回しにされる可能性があった経緯と、何より患猫も元気がなく嘔吐を繰り返しているとの事でしたので、お断りする選択肢はありませんでした。

 

持参された紹介状(倉敷の二次診療施設の紹介フォーム)を拝見すると、傷病名は腸閉塞とあり、胃からの排泄障害と書かれていました。

持参レントゲン写真を観ると、小腸付近で造影剤が停止しているように観えます。

 

内視鏡検査直前に当院でもレントゲンを撮影してみましたが、造影剤が胃内で満たされていました。

直ぐに胃内へ内視鏡を入れてみましたが、胃の中には固形物は無く、褐色の液体しか存在しませんでした。

 

飼い主さんにも一緒に胃内を確認していただき、試験的開腹をして消化管を調べる承諾をいただきました。

胃から十二指腸方向へと丹念に触診していくと、腸管の一部が膨れている部分があり、腸壁を切開すると中から哺乳瓶の乳首の千切れた先端が出てきました。

術後は嘔吐が止まり、元気や食欲も出ました。

赤ちゃんがいるご家庭で、乳首についた甘いミルクを猫が舐めていたようです。

使用後直ぐに洗浄して片付けておかなかったことを、飼い主さんは反省されていらっしゃいました。

ページトップへ戻る