子宮蓄膿症は流行病?
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昨日の診療でのこと。
トイプードルが元気・食欲がなく、陰部からクリーム状のオリモノが出ているとのことで来院されました。
その直後に診察した柴犬も起立不能で食欲なし、陰部からのオリモノでの来院でした。
こちらの柴犬は経過が長くかなり重体で、舌は真っ白で貧血が酷い状態でした。
そうです。
どちらの犬も子宮蓄膿症と診断し、種々の理由から午後から子宮卵巣摘出の手術となりました。
術式は避妊手術と基本的には同じですが、膿が貯留して大きくなった子宮(柴犬の卵巣は両側性卵胞嚢腫も併発)を破裂させることなく摘出しなければなりません。
またこの病気は術後のDIC(播種性血管内凝固)やエンドトキシンショック等の合併症も多く、手術が終わっても安心はできません。
そして何よりも、状態が悪い場合の手術はかなりの高リスクとなります。
特に柴犬は貧血が酷く、腎臓の状態も悪くなってきていました。
幸いにも2頭とも無事に手術を終えることが出来ました。
あとは合併症に注意しつつ入院治療です。
因みに術者のSpO2(動脈内血中酸素飽和度)が85%にもかかわらず、彼女達のSpO2は術後も90%後半の値でした(^^)